2017年6月29日(木)  アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎の保湿

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アトピー性皮膚炎の方の肌は、肌のバリア機能が非常に低下している。それにより、もともと存在していたはずの肌の脂分や水分が逃げやすいのだ。

さらにアレルゲンや肌の常在菌バランスが崩れやすく、過酸化脂質などの汚れが溜まりやすい状態になっている。そのため、肌の免疫器官がアレルゲンなどの異物に反応し、かゆみを伴う炎症などが引き起こされるのだ。

アトピー性皮膚炎の方の肌

症状によって肌の状態は様々ではあるが、基本的には乾燥・ひび割れ・ジュクジュク・紅斑などがある。そのため、アトピーの重症度に合わせて処方された外用剤は、医師の指導に従って適切に使わなければならない。

自己判断で中途半端に使うと、さらに症状が悪化する可能性が高くなる。

アトピー肌に必要な保湿

1:肌表面の保護+異物侵入・水分や油分の蒸発の防止目的の保湿剤「ワセリン」
ワセリンなどの保湿剤は、皮脂膜と同様に肌表面を保護することで、水分の蒸発や異物の侵入を防止するが、入浴後は特に早めに塗って、水分を皮膚に閉じ込める必要がある。

2:肌水分の保持目的の保湿剤「ヒルドイドソフト」
乾燥しやすいアトピー肌には、水分を与えたり保持する保湿を行う必要がある。ヒルドイドソフトなどの保湿剤は、皮膚に浸透し保湿してくれる作用がある。また、セラミド成分も強い保湿力を持っている。

症状に合わせた保湿

■傷が多い場合

傷がある場所には化粧水や美容クリームなどは避けよう。どんなに低刺激でも傷にしみるかもしれない。もしジュクジュクしているような場合は、担当医から処方された処方薬を使うようにしよう。

■乾燥が酷い場合

傷は無いが酷い乾燥肌の場合、自分に合った化粧水やクリームなどを多いくらいに塗る。化粧水は時間をかけて浸透させる必要があるが、間違ってもパッティングなどで刺激を与えるのは厳禁だ。その後は、必ずクリームなどで水分などの蒸発を防ぐためにしっかり塗ろう。

■乾燥が目立ってきた場合

そこまで酷くない乾燥肌を保湿するには、朝は化粧水+あっさり目の保湿剤。夜は、肌の保護が目的になるため、化粧水+クリームの保湿剤など、朝と夜で使う保湿剤を選択し、効果的に使い分けよう。

もし症状が改善しても良い状態を保つためには、スキンケアは欠かさずに続ける必要がある。

アトピー性皮膚炎の根治には2大原因、皮膚改善・腸内改善を同時に行うことが必要

アレルギーやアトピーの原因はこれまで多く語られてきた。遺伝や様々なアレルゲンが大きく影響している説が大半だったが、大人も子どもも過剰な免疫反応とその免疫を刺激する細菌が2大原因である事が有力視されている。

2大原因のひとつは皮膚表在の細菌の「黄色ブドウ球菌」の大量発生

2015年4月21日、慶應医学部とアメリカ国立衛生研究所はアトピー性皮膚炎の原因が皮膚の表面に誰もが持っている「黄色ブドウ球菌」が大量に発生しアレルゲンになっている事を解明した。
常在菌+マウス
本来、皮膚は善玉菌のはたらきにより弱酸性から中酸性であることで黄色ブドウ球菌など「有害菌」の増殖を抑えることができている。また同時に、およそ28日間隔の規則正しいターンオーバーを繰り返すことでバリア機能を保ち、これら有害菌からの刺激も受けずにいられる。これは、大人も子どもも同じだ。

しかしアトピー性皮膚炎の皮膚は、本来、弱酸性から中酸性にあるべき皮膚が壊れ乾燥し、黄色ブドウ球菌など有害菌が増殖しやすい弱アルカリ性化してしまう。

その結果、有害菌の刺激によりバリア機能が崩壊し、さらにターンオーバーが乱れ、黒い過酸化脂質を沈着させまたかゆみを増幅させるという「悪化サイクル」をたどる事になる。

皮膚自体を改善を早めるには

大人も子どもも改善方法は変わらない。細菌を増殖させにくい弱中酸性クリームでの抗菌・保湿と、28日間隔の規則正しいターンオーバーに戻す為のミトコンドリア活性、黒ずみの原因である過酸化脂質の除去が有効である。

2大原因のもうひとつは腸内の免疫バランスの改善

アトピー性皮膚炎の2大原因のふたつめは、「免疫の異常反応」いわゆるアレルギー反応である。アトピー性皮膚炎の子供が同時に食物アレルギーである事が多い理由もこれである。

免疫は腸内環境と密接な関係がある。腸内の悪玉菌の増殖は腸管免疫のバランスを崩し、腸内表皮反射として皮膚にニキビや吹き出物といった形で現れるのだ。
胃を壊すと肌が荒れる。それと同じだ。

また、腸内環境が悪くなるということはターンオーバーの乱れも招いてしまう。
近年は大手企業がR1やカルピスといった乳酸菌製品を販売しているが、むやみに摂取してもアトピーには逆効果となる場合もある。

老若男女すべてにおいて言えることだが、アトピーというのは免疫が高いことが多く、さらに免疫を高めても免疫過剰になり、悪化してしまうこともあるのだ。アトピーの場合、免疫を高めるのではなく、免疫Th1とTh2のバランスを整える必要がある。

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ステロイドなど皮膚のケアをしていてもアトピーが改善しなかったり、一時的に治ってもすぐに再発してしまうのは、この免疫バランスが不安定になってしまっているからなのだ。

アトピー性皮膚炎の2大原因を知り、根治させる為の要点

皮膚改善のために適切な保湿クリームを選ぶ

1、黄色ブドウ球菌対策

細菌の増殖を抑える弱、中酸性のpH値の保湿クリームを使用する。

2、悪化サイクルからの脱却対策

皮膚の改善サイクルを早める為のターンオーバー促進成分のあるもの。

3、かゆみ原因の除去による早期の脱ステロイド対策

黒ずみの原因、抗過酸化脂質作用のあるクリーム。

腸内改善のために適切な乳酸菌を選ぶ

1、免疫力を高める効果を求めない、免疫バランスを整える乳酸菌

インフルエンザ等に有効な類の乳酸菌はアトピーにとっては有効でない場合がある。

2、乳酸菌製品中の数が効果に比例する訳ではない

1袋に○○億個の乳酸菌などの商品も多くあるが、必ずしも菌の数が効果に比例するのではない事を理解しよう。

最後に

  • 皮膚自体をステロイド等で改善しても免疫異常があればまた再発する。
  • 免疫異常があっても皮膚の細菌等のアレルゲンを除去できなければまた再発する。

→ この2点をふまえて、皮膚原因と免疫原因の2つの原因を同時に改善する事が根治への近道となる。

さらに皮膚は、28日間隔の正常なターンオーバーを繰り返すことでバリア機能を保ち健康な状態でいることができる。そのため皮膚改善と腸内改善を28日サイクルでおこない評価することが大切だ。これは、大人から子どもまで性別関係なく言えることなのだ。

そこで注目されているのが「28日皮膚免疫トレーニング」という考え方だ。ターンオーバーの28日周期にそって皮膚改善と腸内改善を同時に目指すという。大人も子どもも全ての方がチャレンジできる。

28day

ステロイド薬は副作用の不安などの指摘はあるが、強度なかゆみを鎮静させるにはやはり有効でもある。

しかし、早期に悪化サイクルから脱却する為にもこの2つの原因を「28日」サイクルで改善していく事が近道だと言えるのだ。

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